読書記録

読書日記など。アウトプット初心者です。支離滅裂でしょうがとにかく書き殴ります。

完全版社会人大学人見知り大学卒業見込み

若林正恭

★★★

ものすごいエネルギーのある本。とにかくもがき、苦しみ、自分と向き合う。考え、答えを導き出す。観察力、分析力がものすごい。ま、いっか。で終わらせることなく、違和感についてとにかく考え抜く、哲学者。そして圧倒的な文章力。引き込まれる。内面の変化をここまで一冊に記録されている本は中々ない気がする。

一見くだらないと思えるような悩みや疑問でも目の付け所がすごいなと思うし、共感できる深い悩みもたくさん。そしてもがいた末に導き出された答えがどこか安心出来て清々しい。自分に自信がなかった著者、でもそれを否定することなく、これでいいんだ。と受け入れる。読み手は自分も肯定される。とにかく素晴らしい作品だけど、今の私に大事なことを3つだけ。

・”仕事はジェットコースターのようなもの。それを聞いてから仕事に対して緊張したり憂鬱になったりするに負い目を感じなくなった。その感情はのちの充実感や高揚感の予告信号のようなものだから。”

はい、仕事の前の憂鬱な時間が大嫌いでした。新しいことを始めるときもそう、あんなに楽しみにしていたのに,こんな感情になるってことは自分は碌でもないやつだ、向いていないんじゃないか、と思っていた。

同じような言葉で、”今、操作を覚えている最中なのか操作を覚えたあとなのか把握できていればそんなに悩むこともなかったのにな”という一節もあった。

操作を覚えるまで、そして誰しも仕事の前はネガティブな気持ちになるもの。そこでこの仕事は向いていないと判断するのはもったいない。本当に辛いのか、それはジェットコースターやお化け屋敷の前のような一時的な気持ちの高揚なのか見極めなくてはいけない。一時的なものだとわかったら、毎日それに翻弄されることはなくなるかも、あー、いつものやつだ!と余裕が持てる。

 

・”性格は変えられない。コントロールすればいい。心は荒れているかも知れないけど、俯瞰的にその状況を見ると、ただソファに座っているだけなんですよね。だから大丈夫なんですよ。何も、起きていないんですよ。”

これは本当その通り。ネガティブになる時って一人でいる時で、たいてい夜中とか、暇なとき。何も、起きていない。そんなときは、何かに没頭したりして気を逸らす。何千回と繰り返していけば、それが癖になってうまく付き合えるようになるそう。

起きていないことや過去のことを考えても仕方ないからね。こんな自分をダメだと思わず、うまく付き合っていけばいい。それだけ。あたたかい言葉だなぁ。こうしてうまく切り替えて行けたらいいな。私だったら切り替えは何だろう?掃除、断捨離、小説の世界に入る、狩野英孝YouTubeを見て笑う。美術館に行く。かなぁ。

 

・”小学校6年生の頃、勉強する理由を、困難やアイディアを出すときに考える力とパターンを養うため、幸せになるために考える力を養うためと説明を受けていたら本当にその道に進んでいたかも知れない”

私は勉強を全然してこなかった。テストの成績は良かったけど、それはテスト対策をただして丸暗記をしたから。だから今も私は自分の頭で考えることが下手だ。地頭が良くない。

勉強の目的を、こんな風に捉えられていたらな、と思う。今からでも遅くないか。